金沢の老舗おでん屋の改修である。
既存建物は建築から約35年経過しているものの、全く古さを感じさせない空間であったことから、既存の雰囲気をできる限り残すことに注力した。
一方で 設備としては老朽化が進んでいたため、厨房設備、空調設備を更新し、使い勝手の向上と感染症対策が十分できるよう配慮した。
また 店主も第替わりし、おでんだけでなく出汁と日本酒を楽しむ店として料理に対する考え方も変化していることから、 料理の提供の仕方に合うように変更を加えている。
厳選した日本酒をラベルを選びながら飲めるようにコンクリートの特徴的な既存壁を撤去して、日本酒棚へ置き換え、奥の小上りスペースをテーブル席とすることで、料理の提供がスムーズにできるようになった 。
また、正面のすりガラスは半分だけ透明ガラスに更新したことで、 店内の雰囲気が通りから伺えるようになった。