Project

SONATARUE(ソナタリュー)

五井建築研究所在籍時担当作品

期間   :2018.04- 2020.10

用途   :温泉、レストラン、ウェルネス、カフェ

グループホーム、ショートステイ、放課後等デイサービス、生活介護

所在地  :郡馬県沼田市

延床面積 :約1,800㎡

施主   :医療法人大誠会 内田病院

設計監理 :五井建築研究所

施工   :萬屋建設

 

SONATARUEホームページ

https://kyujinkai.com/sonatarue/

 

 

群馬県沼田市における地域コミュニティ再生プロジェクトである。敷地は群馬県沼田市にある医療法人大誠会 内田病院を中心とした地域の一角である。沼田市は群馬県内でも特に少子高齢化の進展が早い地域であり、「認知症があっても障がいがあっても分け隔てなく元気に暮らせる街」「若い人もこども達も地域に住む誰もが垣根なく過ごせる街」、そんな居場所があったら力を合わせていい街が作れるのではないかという建築主の思いから計画に至った。

本計画は0歳の赤ちゃんから100歳のお年寄りまで、年齢も障がいも病気も関係なくごちゃまぜに交流できる地域の居場所をつくる計画である。

施設としては、温泉・レストラン・カフェ・ウェルネス・公園を中心に、福祉機能としてグループホーム、ショートステイ、生活介護、放課後等デイサービス等、多種多様な居場所がソナタリューにはある。自分流の楽しみ方、自分らしくいられる場を見つけられるよう様々な場所を計画した。また、施設全体が障がい者の就労支援の場となっており、就労を通して地域の方との交流を生むきっかけとなっている。

建物は鉄骨造2棟、木造2棟の計4棟で計画し、その4棟に囲われた中庭は地域に不足しているこどもたちの遊び場を計画した。施設のどこからでも中庭が見え、親が安心してこどもを見守ることができる配置にすると共に、こどもを中心とした交流を促し、施設の中心に据えることで、その交流が施設全体に波及することを期待している。

建物の周囲すべてに下屋を設け、中庭を下屋で取り囲むことで、中庭の規模に合わせたヒューマンスケールの空間となるよう意識した。同じく道路側にも雁木のように下屋を設け、道を歩く地域の方や職員の方が雪や雨の日でも安心して歩くことができる歩行空間を計画した。

下屋の歩行空間は建物のメインエントランスである庇下空間へと続いていく。庇下空間にはウェルネスとカフェを繋ぐように木造の屋根を架けている。ここは足湯・カフェテラス・野菜売り場を設けた交流スペースとなっており、イベント利用やウェルネスのスタジオやカフェを外部に拡張する等、多目的な利用が可能である。こどもたちが遊んでいたり、地域の方が井戸端会議していたりと団欒の場となっており、道を歩く人々からその風景が見え、交流への第一歩を促す仕組みとしている。

北毛地域の高原野菜が楽しめる野菜ビュッフェや、地元の魚や肉が味わえるレストラン「収穫祭」

昼はカフェ、夜は地酒バーとなる「バルバル」。焼きたてパンや地場の採れたて野菜も販売する。

地域全体の健康増進を目指すウェルネス「Go!Healthy」。トレーニングやヨガのほか、介護予防教室などの健康講座も定期的に開催する。

ウェルネス、カフェが入る木造の建物は15倍の壁倍率の耐力壁を用いることでオープンな空間となるよう設計した。

天然温泉「久屋原温泉」。三波石を使った「川の湯」と木の香り漂う「山の湯」、週替わりで2つの温泉を楽しめる。

You may also like